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李惠likei日々の仕事と、、

李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6


昨日は有田でした。
有田は住民のほとんどが焼き物関係に従事していると言えるほど産業といえば有田焼。
ここ有田木箱さんも焼き物を入れる木箱を作っている工場です。
李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6_c0114110_13303519.jpg

こちらから相談を持ちかけ木材であれば器用に何でも作って下さいます。
そこで木箱ではなく、、、


今、照明を製作中。
「ぼんぼりボックス」の同じ型を使って「本当のぼんぼりにしてみたら?」と
福泉窯さんのH師によるご提案で置型照明とペンダント照明も作る事になりました。

有田木箱さんにその照明の土台を発注するために
まずは自分でDIYショップで材料を買って来て組み立てます。
そして有田木箱さんへ持ち込み「こんな感じ」というものを見せて、、
打ち合わせしながらよいモノへと発展させる。
李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6_c0114110_1330201.jpg

                        自作サンプル


今回はその土台のサンプルが出来上がっていた。
福泉窯からも出来上がったばっかりのぼんぼり用のサンプルを置いてみて具合をみる。
李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6_c0114110_14261824.jpg

松華堂池田社長(左)と有田木箱社長(右)


陶器には光を出すために小さい穴を幾つも開けてもらいました。
「花黒マット」と呼ばれるゆうやくをかけた陶器は、光に反応して
見る角度でゴールドやシルバーに見える。
李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6_c0114110_1426323.jpg


かなりイー感じ♪
神の偶然が重なり愛 うまく行っている。



この日の次の打ち合わせは、「転写」のサンプルの確認。

「転写」とは焼き上がった陶器に絵柄を載せたもの。
これは絵柄を高精度のスキャンで読み取り、加工して、
釉薬(ゆうやく)付きのシートを出力する。
そのシートを器に貼って、それをもう一度窯に入れ定着させる。
その時シートに付いている釉薬(ゆうやく)が解けて陶器に
閉じ込められたような焼き上がりになります。


一言で言っても伝わらないかもしれないけどこれも熟練の技がいる物です。



最初の打ち合わせのとき。。。。
発注するデザインを持って転写屋さんに松華堂の池田社長とお伺いしたときには
私のデザインを見て、、、、、、、、めっちゃ後ろ向きな回答が。。(苦笑)

「え〜〜〜え〜〜〜〜、難しい〜〜〜〜、どうしましょう、、、、、
 寄れたりして貼れないんだから、、こんなのはね、ちょっと出来ませんよ〜〜、」
などと後ろ向きなことをいっぱい言われた。
私も凹み、、、大丈夫かな〜〜って不安になる。


職人さんはやったことないことをやりたがらない。。
でもね、やったことあることをず〜〜〜〜っとやってたんじゃ
新しい物は生まれないんだよ〜〜〜〜わかるかな004.gif


私みたいなのは固定観念がぜんぜんないので、好き放題にいろんなアイデアが出てくる。
その道の職人さん達からよく叱られるけど(笑)


そしてサンプルが途中まで見れるという事でチェックに。。。。
李惠の仕事  製品が出来るまでの物語 vol.6_c0114110_14461425.jpg


「うお〜〜〜〜〜!!!」
すごいすごい!!!
転写屋さんもすごく嬉しそうだった。
数日間は私の数種類の原画を見ては何度もため息をついていたそうだ。
「いいでしょう??やってみたら、よかったんですよ。私も良く出来たな〜って思いました」
って言ってくれたんです。。。


そしたら松華堂池田社長は、、
陶芸界の棟方志功と呼ばれる痴陶人(ちとうじん)のお話をされた。
痴陶人(ちとうじん)とは気鋭の陶芸デザイナーであるけれど、、
その作品の価値は大英博物館のローレンススミスによって発掘された。。
王道を行く伝統の物ではなかった異質のデザインは世界で高く評価されたのだ。

私が痴陶人(ちとうじん)とかぶる?(笑)というわけではないが、、、
池田社長は転写屋さんにいう。
「ここで李惠さんの世界が出せればいい!李惠さんがデザインした、それだけでいいんですよ」
って心底私に託していただいていることが伝わってくる。


涙が出そうだった。

みんなの為に、、伝統を守っている有田の人達に敬意を払い、、
私はがんばらねばと固く思うのでした。


つづく。。。。









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ホテルレストランショーにて新プロダクト発表!東京ビックサイトでお会いしましょう。
私も準備から入って23、24日は会場にいますよ~~~。
※もしご来場いただける方はご案内状(入場券)をお送りします。
メールでお気軽にお問い合わせください。likeiart@ybb.ne.jp

松華堂サイト http://showkado.jp/

ぽちっとよろしく!
私の作品集はこちらから→http://www.likeiart.com038.gif
by likeiart | 2010-01-28 15:09 | 製品が出来るまでの日々 | Comments(6)
Commented by まゆみっちー at 2010-01-28 20:15 x
「ここで李惠さんの世界が出せればいい!李惠さんがデザインした、それだけでいいんですよ」・・・

すごいですね!

likeiさん!!!がんばって~~

じつは痴陶人の器、1個だけですが、持ってます。(*^^)vエヘン
Commented by mizore at 2010-01-28 22:43 x
まゆみっちーさんスゴーイ!
我が実家にはちっこ〜い棟方志功さんの版画があります。
同じく1個だけですが。。。エッヘン。。。(^^;)
そして我が家には李惠巨匠の作品が5つもあるのだ〜〜〜ヽ(´・`)ノ
それにつけても木箱やさんがメチャそそられます。アンテナ3本立ってま〜す♫
Commented by hana-pk at 2010-01-28 22:57
痴陶人ときましたか...
もう随分前になりますが、佐賀県立美術館に痴陶人の展示を
見に行きました〜。
図録はあります。
李惠さんも日々色んな刺激を受けてbigになるんですよ〜〜。
今年は、又一つ『脱皮』の年?
ぼんぼりランプも可愛いですね!
Commented by likeiart at 2010-01-29 07:54
まゆみっちースゴーイ♪
痴陶人の器持ってるの〜。
今度拝見させてね〜。
私もローレンススミスに発掘されるようにがんばります(笑)
Commented by likeiart at 2010-01-29 07:57
mizoreねーさんもすご〜い。それ本物ですか〜?
今度ブログに載せてね〜〜♪♬
それに李惠作品が5個もスゴ〜イ(笑)

mizoreねーさんも木箱やさんで何か作りますか????
Commented by likeiart at 2010-01-29 08:02
hanapkさま
痴陶人さまの図録今度見せてね〜〜。
いろんな経験させていただき私は本当に恵まれていると思います。
そのせっかくの期待とチャンス、
大きく羽ばたけるよういいもの作らなきゃ!です。
がんばります〜